「ジャパニーズカルチャー」や「ギャル系カルチャー」など、日本ならではのグランドカルチャーの扇動者だとされている「米原 康正(よねはら やすまさ)」。
有名ファッション雑誌「egg」のクリエイティブディレクターとして、また、世界で唯一のチェキをメイン機材とするをフォトグラファーとして、数々の顔を持ちながら、幅広く活躍しているアーティストだ。
今回は、そんな米原康正について紹介していこう。
■アーティスト「米原康正」の経歴・プロフィール
1米原康正は、1959年に熊本県宇土市で生まれる。
1995年から有名ファッション雑誌「egg」のクリエイティブディレクターとして、「ギャル系カルチャー」を追い続けた。
その後は、写真投稿雑誌「アウフォト」や「smart girls」などを自ら創刊。
2003年頃からはフォトグラファーとしてデビューし、世界で唯一チェキをメイン機材とするアーティストとして知られている。
現在は、アジアや欧米まで活動の場を広げ、世界中を飛び回りながら、雑誌やCDジャケット、ファッションカタログなどで幅広く活躍中。
特に中華圏での人気が高く、中国版Twitterと言われる「新浪微博」では235万人以上のフォロワーを所持し、数々のイベントを開催しながらアジアを中心に賑わせている。
公式のTwitterでは3万人近くのフォロワー、Instagramでは12万人以上のフォロワーを所持しており、日本での人気も高い。
日本人独自のジャパニーズカルチャーを作品や言葉を通じて語ることができるアーティストとして、世界中から注目を浴びている。
□米原康正の主な展示
【個展】
・2007年
ニューヨーク「lovelyone」
パリ「YONE EST AMOUREUXxx」
【グループ・複数人個展】
・2004年
LA:4-F Gallery「Nonchalant」
・2006年
イギリス:現代美術館「Spank The Monkey」
・2007年
サンフランシスコ「Show me your heart」
など。
■米原康正の代表作品
編集者として、クリエイティブディレクターとして、チェキフォトグラファーとして…さまざまな分野で活躍する米原康正だが、代表作として有名なのはやはりファッション雑誌「egg」だろう。
出版社でライターの仕事をしていた米原康正は、当時の編集者から指示される文章にどうしても納得できず、本を丸ごと一冊自らの手で作ることを決意する。
1993年くらいからコギャル文化に注目していた米原康正は、“コギャルの女子たちが出たくなるような雑誌”を作ろうと企画し、「rgg」が誕生。
当時は文章から写真まですべて米原康正が選び書き、1997年からは月刊誌として始まった。
その後、「egg」を辞めてからは「アウフォト」を創刊。
ポライドで撮影した写真に自らイラストを描くという文化がポップアートのようになっていた時代の中、全国から色々な写真を集めた雑誌として作りだされた。
2002年には新たに「スマートガールズ」を創刊。
“女子に受ける女子”、“女子ウケを狙って作るちょっとエッチな雑誌”をコンセプトに作り、海外からの反響も大きく受けるようになった。
■米原康正の有名写真展
米原康正が作り出した作品の中で注目されているのは雑誌だけではない。
超人気ファッションモデルたちの写真を大公開したチェキPhoto Exhibitionの「LOVE GIRLS」は特に日本中をにぎわせた。
人気モデルたちの素のままを写し出した写真の数々は、多くの女子たちを魅了。
更に、写真展では、米原康正自ら来場した客をチェキで撮影するというサービスも提供し、大好評のイベントとなった。
■米原康正の作品テイスト
米原康正が作り出す作品のテイストと言えば、一貫してその時代の若い女子たちのファッションカルチャーを負い続ける姿勢だ。
時代の流れや流行に沿って日本の女子たちを追い、その姿のリアリティを残したまま写し出し、雑誌という作品として作り上げた。
「egg」で取り上げたコギャルだけではなく、ゆめかわ、青文字など、時代に先駆けた女子ムーブメントを世に送り出している。
その後のチェキフォトグラファーとして作り出す写真は、彼女たちの素のセクシーさを残しながら浮き出るガーリーなテイストの世界観として注目される。
こうしたジャパニーズカルチャーのリアルを作品を通して伝えることのできるアーティストは相当いないだろう。
■今後の米原康正の活動へ向けての期待
60歳を超えてもなお、時代の先駆けとなる女子たちを追い続ける米原康正。
現在も、写真や雑誌という作品の形で、日本の女性の魅力を世界に発信している。
数々のメディアに記事として取り上げられたり、インタビュー特集などが組まれたりすることも多く、米原康正の勢いはまだ止まらない。
これからも、どんなジャパニーズファッションカルチャーを語ってくれるのか期待が外せないアーティストだ。