ペインティングから刺繍まで手がける、高木耕一郎。
彼の作品は、可愛らしいようでどこか影があり、また新しいようでどこか懐かしい、一言では表すことのできない、人間の持つ感性の隅々まで揺すぶる、そんな感覚さえ覚えさせる。
個性的だが、幅広い世代のファンの心を鷲づかみにする高木耕一郎について、今回は紹介していく。
1974年東京生まれ。サンフランシスコのアートスクールを卒業後、しばらくはニューヨークを拠点として活動。そして2005年に帰国。
ペインティングから刺繍まで作風の幅は広い。
国内外の企画展やグループ展の参加、個展開催など、画家として精力的に活動。「BEAMS」「PORTER」「Paul Smith」といった有名ブランドへのデザイン提供やコラボレーションも多数手がけている。
★「GLOOM」
ニューヨークで制作活動を始めた頃から、日本に帰国して2015年までの作品が掲載させている作品集。
主婦の友社より2015年5月15日発売
税込3024円
135ページ
□展覧会+出版イベントの開催(2015年)
・4月17日〜5月2日 原宿 GALLERY TARGETにて、個展オープニングパーティー、GLOOMの先行販売
・5月27日〜6月9日 大阪 DMO ARTSにて個展。レセプションパーティー
高木の作品には「人間」がほとんど出てこず、「動物」や「擬人化された動物」がモチーフとなっている作品が多い。
可愛らしく微笑ましい作品もあるが、時に怒りを表したように睨んでくるものや、無表情に鑑賞者を見つめてくるものもある。
また作品に用いる色もカラフルな色合いの中にもどこかレトロで、少し毒々しい色使いをされている作品もある。とにかく彼の独特でとにかくお洒落な世界観に引き込まれてしまうものばかりだ。
高木は刺繍からペインティングまで、幅広い表現方法を用いているが、一貫しているのは彼の作品には「違和感」があることだ。
高木の作品は、主に我々が普段よく目にする動物がモチーフにされているために「親近感」はもちやすい。しかし、それと同時に、どうしても「違和感」を感じずにはいられないのだ。
動物の見せる表情がなんとも複雑で、見る者の心にムズムズとした感情を沸き立たせる。
これは、動物を主人公にしているからこその匿名性と神秘性が生み出されているからだろう。
「親近感」と「違和感」が同居した、なんだかすっきりとしない、奇妙な感情を鑑賞者に生み出させるのが、彼の作品の特徴だ。
BEAMSやPORTER、Paul Smith、ユニクロなど、アパレルブランドへのデザイン提供やコラボレーションも数多く手がけているとのこと。実に納得である。
彼デザインの服や小物なんて身に着けていたら、他の人と一目置かれる存在になれるに決まっている。
2003年 11月14日〜11月19日 東京 Rocket Gallery「Up Our Sleeve SHOW」
2003年 11月10日〜12月5日 ニューヨーク CBGB「Harvest Moon 」
2004年 1月8日〜1月31日 ニューヨーク MAXFISH
2004年 2月19日〜2月20日 ニューヨーク Transplanet Gallery
2004年 4月9日〜5月6日 ロサンゼルス SHOW PONY 「mercury bargain」
2006年 1月20日〜1月29日 東京 No.12 Gallery 「Welcome Back!」
その他、国内、海外問わず多数の個展、展示会を開催。
2018年 10月26日〜10月31日 東京 HENRY HAUZ 「The Abyss / Two Persons Exhibition」 作品展示会
2019年 3月23日〜3月24日 東京 マスタードホテル 「MAN ON THE FENCE by PAUL ATUART」
ポールスチュアートの感性を表現するイラスト「MAN ON THE PENCE」をモチーフにした作品展
2019年 11月29日〜12月8日 東京 BOOKMARC 「NOT JUST GIRLS FUN」
作品展示会 レセプション&サイン会
「違和感」をコンセプトとした高木の作品は、日本だけではなく世界でも受け入れられている。
また、ブランドへのデザイン提供も、引き続き大きく期待できるであろう。
今後は、個展や展示会はもちろん、「GLOOM」に続く作品集の発売にも期待したい。
インスタグラムやツイッターで彼の作品を見ることもできるので、彼の個性的で大胆な世界観をこれからもぜひチェックしてみてほしい。